1. 日本人投資家のためのActive Investor Plus (AIP) Visa解説

ニュージーランドには、一定額以上の投資を行うことで取得できるActive Investor Plus Visa(投資家ビザ)という制度があります。この制度は、ニュージーランド経済への投資を行う海外投資家や富裕層に対し、Resident Visa(居住ビザ)を付与する制度です。そして、一定期間の投資を維持し、滞在要件などの条件を満たすことでPermanent Resident Visa(永住ビザ)を取得することができます。『ゴールデンビザ』とも呼ばれます。

 

  1. ニュージーランド投資移住制度と動向

ニュージーランド政府は、海外からの投資を促進するために新しい投資家ビザ制度(Active Investor Plus Visa)を2025年4月より開始しました。この制度では、以前に比べ投資額の緩和、投資カテゴリの柔軟化、英語条件の撤廃、滞在期間の短縮化など、申請者にとってメリットのある改正となりました。

Active Investor Plus Visaには二つの投資家カテゴリーがあります。

項目 Growth Category
(成長型投資)
Balanced Category
(バランス型投資)
最低投資額 NZD 5 million(約4.5億円) NZD 10 million(約9億円)
投資期間 3年 5年
NZ滞在要件 21日以上 105日以上
投資特性 NZの経済成長重視 投資対象の選択肢が広い
英語要件 なし なし

 

2026年3月11日時点の移民局(Immigration New Zealand)統計では、制度開始から609件の申請があり、そのうちの約83%はGrowth Categoryとなっています。投資額が比較的低いことと滞在要件が短いことが要因と考えられます。なお、申請者数の国籍別内訳をみると全体の約36%がアメリカから、中国および香港からが約31%を占めています。日本からは15件の申請が確認されています。

 

www.immigration.govt.nz/about-us/news-centre/investor-category/

 

  1. ニュージーランド投資家ビザの基本構造

Active Investor Plus Visaは、次のようなステップで構成されています。

 

申請準備(資料の収集)

Active Investor Plus Visa申請

投資承認

ニュージーランドへの投資開始

Resident Visa取得


滞在要件、投資を一定期間維持などの条件を満たす

Permanent Resident Visa取得

  1. Growth Category(成長型投資)

ニュージーランド企業への投資やファンド投資など、よりニュージーランド経済への成長投資を目的としたカテゴリーです。

【最低投資額】 NZD 5 million

【投資期間】 3年間

【滞在要件】 3年間で合計21日

【主な投資対象】

  • ニュージーランド企業への直接投資(Direct Investment)
  • Managed Funds(ニュージーランド当局より認可されたファンドマネージャが運用する投資ファンド。投資家は個別の企業を直接選ぶのではなく、ファンドを通じて複数の企業や事業に投資する仕組み。)

 

  1. Balanced Category(バランス型投資)

Growth Categoryと比較してより幅広い投資対象を選択できるカテゴリーです。

【最低投資額】 NZD 10 million

【投資期間】 5年間

【滞在要件】 5年間で合計105日

【主な投資対象】

  • ニュージーランド上場株式
  • 債券(NZ国債、地方債など)
  • 特定の不動産開発
  • 慈善投資
  • Growth Categoryの投資対象

 

  1. 投資資金および納税証明についての要件

投資資金の出所について詳しい審査が行われ、投資資金は、合法的に取得された資金である必要があります。例えば以下のような資金証明などを提出します。

  • 給与所得、役員報酬
  • 事業収益
  • 投資利益、株主配当金
  • 不動産売却
  • 相続
  • 銀行預金
  • 納税証明書

 

  1. ニュージーランド投資移住の魅力

ニュージーランドは、海外投資家や富裕層にとって比較的安定した投資環境を持つ国の一つとされています。主な理由として、以下のような点が挙げられます。

  • 相続税、贈与税がない

ニュージーランドには、日本のような相続税や贈与税の制度が存在しません。そのため、資産承継の観点からこの点に関心を持つ日本人投資家・富裕層の方も少なくありません。

  • 地政学的リスクが比較的低い

ニュージーランドは南半球の島国であり、地政学的緊張地域から距離があります。そのため、資産分散および何かあった時の将来的な移住先の一つとして関心を持つ海外投資家も増えている傾向があります。

  • 自然環境と生活環境

ニュージーランドは豊かな自然環境でも知られており、生活環境の質の高さは移住を検討する理由の一つとなっています。

  • 政治の透明性と法制度

政治の透明性や法制度の信頼性において国際的に評価されています。

  • ビジネス環境

ニュージーランドは比較的シンプルな会社制度を持つ国としても知られています。会社設立が比較的容易で、外国資本による投資が広く認められているといった点が海外投資家から評価されています。

 

  1. ご相談について

このActive Investor Visaに関してご相談がありましたら、以下までご連絡ください。

佐藤慎平(Shimpei Sato)shimpeisato@parryfield.com

投資案件については、当地でライセンスを保持するファンドマネージャを紹介することが可能です。また、日本語対応が可能な富裕層向けのNZ会計士、プライベートバンク、NZの大手銀行、不動産エージェントなどもご紹介可能です。

ビザ以外も、移住後の不動産購入、会社設立など様々な案件に関してもアドバイスを差し上げておりますので、ご連絡をお待ちしております。

 

Disclaimer(免責事項)

※本記事は、ニュージーランドの投資移住制度(Active Investor Plus Visa)に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的または税務上のアドバイスを提供するものではありません。具体的な案件については、ニュージーランドの弁護士、税理士またはその他の専門家にご相談ください。

 

This article is provided for general informational purposes only and does not constitute legal or tax advice. The information provided may not be applicable to your specific circumstances. You should seek independent advice from a qualified New Zealand lawyer, tax adviser, or other professional before making any investment or immigration decisions.